発明の展開と創出
Firm Vision
『テーマの選定から権利の取得/活用まで、
発明の展開力によってお客様を支援する。』
これがRYUKAのビジョンです。
私達は技術と特許のコンサルティング集団として、特に出願前における発明の展開に注力し、お客様を支援してまいりました。
発明を創出する「テーマの選定」から「権利化」、そして利益を生み出す「権利の活用」迄は、通常図のようなプロセスで進められます。
現在、この発明の展開サービスを「テーマの選定」「発明の創出」の段階で数多くご利用いただいております。
そこで、今後は今まで蓄積したノウハウを出願後の段階においても提供し、プロセスの全ての段階において、発明の展開力を発揮しお客様を支援してまいりたいと考えます。
発明の展開とは?
技術から、未来の用途、課題及び更に新たな技術を考案すること。
基本特許を取得する為には不可欠のプロセス
発明の展開前
発明者から出された顕在化している発明。
発明の展開後
ブレインスト-ミングにより、当初思いついた発明の「技術」から、予定していた「用途」以外の他の用途を導き出す。これと同様に、新たな課題、技術へと思考を導くことができる。この思考パターンを繰り返すことによって、当初の発明より広い範囲をカバーできる特許発明を創出する。
Firm Vision
出願における発明の展開
発明を守る特許権は文章によって定められます。
権利範囲の解釈にあたっては、明細書が大きな判断材料となります。
そこで、明細書作成の段階では、どれだけ他の実施形態を想定できているか(=技術を具体化する力)が非常に重要となります。
~技術を具体化する力が鍵~
Firm Vision
中間処理における発明の展開
中間処理においての重要なアクションとして、意見書や補正書の提出があります。この場面においても発明の展開力が有効となります。
特に、引例となる先願の課題とは異なった、新たな先願技術の課題を見つけることが重要です。これを意見書等の方針とすることで、差別化することができます。
~先願技術の課題を探す力が鍵~
Firm Vision
『ノウハウのオープン化によって、発明の創出と展開への特許業界の関心を高める』
私達はこれまで、発明の創出から特許の活用までのプロセスの各段階において、特許ビジュアライゼーションから生まれた発明の展開力を生かし、お客様を支援して参りました。
今後は、これまで培ってきた特許ビジュアライゼーションのノウハウの一部を公開し、発明の創出と展開に対する特許業界全体の関心を高めることを目指します。これにより、発明の創出と展開という新たな市場が喚起されます。
日経ビジネス 知財経営戦略 2024年7月掲載
特許と商標 2008年5月20日発行(大韓弁理士会)
- 強い特許の作り方 第1回 「強い特許への第一歩は出願方法の変革」
- 強い特許の作り方 第2回 「技術課題を可視化し、解決策を見つけ出す」
- 強い特許の作り方 第3回 「公知の技術を考慮し、発明の方向性を定める」
- 強い特許の作り方 最終回 「戦略的なテーマ選定で「強い特許」を創り出す」
日経エレクトロニクス 2007年11月号~2008年2月号
これからもノウハウの一部公開を続け、活力の高まる市場の中で、一層大きく成長することを目指します。
Toward Future
以上のプロセスを経て、またその先の未来へ向かって、RYUKAは、
テーマの選定から権利の取得/活用まで、発明の展開力によってお客様を支援する。
というビジョンを掲げ、邁進していきます。
権利の活用、特許の排除
Firm Vision
権利の活用における発明の展開
権利の活用においては次の3つが有効です。
(1) 迂回設計、対抗出願
他人の特許を侵害しているかどうかを判断するため、鑑定書をご依頼いただく場合があります。
RYUKAでは、侵害のYES or NOを明確にすることに留まらず、侵害をせずに製品を販売していくための方法を提供致します。
具体的には、迂回設計ならびに対抗出願をご提案させていいただきます。
(2) 特許の価値判断
侵害を免れるため、相手の特許権を無効にするための手法を検討ならびに提供致します。
(3) 発明の価値判断
これは、上記の方法いずれによっても回避できない、あるいは莫大な費用や時間がかかるという場合に有効です。
ライセンス協定になった場合等、双方の発明の対価は大きくずれている場合が少なくありません。そこで、この差を埋めるために有効となる発明の価値判断手法を提供してまいります。
(1)の迂回設計、対抗出願については、中間処理までの段階と同様に、発明の展開が明らかなポイントになっています。
そこで、以下、(2)特許の価値判断と (3)発明の価値判断についてのポイントをご説明致します。
Firm Vision
権利の活用における発明の展開
(2) 特許の価値判断
特許の価値判断では、いかに有効な特許調査ができるかが重要になってきます。
ある程度の特許調査は、さほど難しいことではありません。従って、RYUKAでは、既にある程度のキーワードでの調査をしても無効化の切り札が見つからなかった場合における更なる調査を致します。
近時の特許訴訟は、数億円規模の損害賠償金額が判示されるなど、お客様にとっての重要性はとても大きくなっています。
そこで、「この技術は他の分野のこういうところに使われていたのではないか」という他の用途の想定を先行技術調査においての重点とし、権利無効化につなげるためのサービスとして提供してまいります。
~技術の用途の想定が鍵~
Firm Vision
権利の活用における発明の展開
(3) 発明の価値判断
権利を有効活用するためには、発明の価値判断を行うことが不可欠です。
特許権は、保有するだけでも維持年金として費用がかかります。維持費だけで数億円という企業にとっては、価値の低い特許は切り捨て、価値の高い特許を有効活用するという見直しも必要なことになってくると思います。
また、自社の発明だけでなく、他社の発明の価値を判断することが必要になる場合もあると思います。
そこで、
・発明の価値の高低を判断する際のポイントは?
・発明の価値はどのようにして決まるのか?
という点について以下ご説明致します。
~発明価値の高低を判断するポイント~
- (1) 迂回技術の容易な発明(価値低)
- (2) 他の用途が想定できる発明(価値高)
- (3) 課題がある発明(価値低)
(1) 迂回設計、対抗出願
- 確実に有効な特許
- ところが…、 その特許自体は簡単に回避可能
- 競合他社が迂回設計をして なんなく製品化
- 権利の意味がほとんどなく、 形式的な独占排他権となる…
- どれだけ迂回が容易なのかという迂回技術の検討が重要
(2) 特許の価値判断
- ある発明がαという分野にしか使えないという認識の下、ライセンス契約を進める
- 一方、相手はβという分野にもその発明が使えることを認識
- α分のライセンス料金で締結 (=実際の価値より低い金額)
- 用途の展開力が乏しかったことにより、単純計算で半額のライセンス契約をしてしまう…
- この発明が他にどのような製品へ広がっていくのか、という他の用途の想定力が重要
(3) 発明の価値判断
- 一見、魅力的な大発明!
- 製品にするための課題解決に膨大な時間が必要
- 特許を得ても実現困難
- 特許発明が抱える他の課題の想定力が重要
~発明の価値は
どのようにして決まるのか?~
発明の価値はどのようにして決まるのでしょうか?
RYUKAでは、「発明の価値=有効度×迂回の困難さ×実現性×用途毎の市場」で考えています。
そこで問題となるのが、市場の大きさの判断です。
現在行われている市場の大きさの判断は、統計的な判断によるものです。これは、似たような事例がたくさんある分野にしか成り立ちません。よって、その範囲外の分野についての個々の発明の評価、あるいは評価のための要素の判断というサービスは、極めて需要が大きいにも拘らず、まだ実現されていません。
他方、発明の価値判断は、あらゆる段階で重要となります。
RYUKAでは、市場規模の判断に関しては外部機関との提携等により行うことも視野に入れ、このサービスを将来マーケットに対して提供してまいります。
ベンチャー企業に対する投資判断、M&Aにおける一経営資源としての判断、株式公開においての投資家に対する説明、など発明の価値判断を必要とする場面というのは、まだまだ広がる可能性があると考えています。
権利の範囲と発明の展開
RYUKA国際特許事務所では、ご提案いただいた発明を単に出願するだけではなく、
十分に展開を行うことで、権利範囲の広い、より価値の高い特許の取得を目指します。
1.権利の範囲
一つの出願で多くの種類の権利(請求項:下図C1~C6)を請求することができます。
- 独立項
新規性のある最も広い概念(発明の中核となる必須事項)の権利を請求します。 - 従属項
上位の権利が拒絶された場合でも生き残る、より特徴のある権利を請求します。
2.発明の展開
強い権利を取得するためには 発明の展開 が大切です。
- 下方展開: より具体的な好ましい形態を検討し従属項とします。
- 水平展開: 競合他社が権利を迂回する方法(セカンドベスト)を権利化します。
- 上方展開: 迂回方法を含む上位の概念を権利化することを検討します。
- 製品展開: 同じ発明を活用することでできる他の製品やサービスを検討します。